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2013/05/15

『コズモポリス』COSMOPOLIS|★★★★☆

デヴィッド・クローネンバーグ監督、ロバート・パティンソン主演の『コズモポリス』。

ゴールデン・ウィーク中に観て、暫定今年度ナンバー1になるくらい面白かった。忙しさにかまけて、ブログには書いていないけど、『ホビット』、『ルーパー』、『ゼロ・ダーク・サーティ』、『キャビン』よりも好き(もっとも、『ジャッキー・コーガン』が満席で急遽こちらを観たので、若干の拾い物バイアスはあるかも)。

スタイリッシュな映像、原作のセリフを活かした含蓄のある会話、いま現在の社会とのリンク、主人公が生きる力を取り戻しながらも破滅していくようす……。いろんな要素がキレイに自分の好みに合ったみたい。

東京では、まだ公開してるみたいなので、気になった方は是非。

COSMOPOLIS 公式サイト
公開スケジュールはこちらのページに。



以下、やや軽いネタバレ含む感想。

オープニングとエンディングを、ジャクソン・ポロックとマーク・ロスコ、アメリカの抽象表現主義作家の作品で締めるところ、痺れた!

劇中でも、主人公がロスコの作品に執着を見せるところがあって、ロスコ描くところの「扉」のようなもの、「出口」を追い求めているように思えてなんだか忘れられない。

原作も気になるんだよなー。単行本の方が装丁好みなんだけど…。

2012/11/08

アルゴ Argo

CMを観て、「おお、面白そう」と思って、先日観てきた「アルゴ」。

1979年に発生した、イランアメリカ大使館人質事件 を題材にした、
ありそうもないが、ホントにあったCIAによる人質救出事件を描いた映画。

冒頭のワーナー・ブラザーズのロゴが、きっちり当時のものを再現していて、
映画が始まる前から、その時代の雰囲気の中にポーンと放り込んでくれる。


デザインは、ソウル・バスだそう。いいなあ、いいカタチしてる。
 
予告編の印象よりも、ぐっと硬派なつくり。
とにかく全編、文字どおり手に汗握る。
一緒に観た嫁の感想は、「地獄の体験」。
もっと面白おかしいと思ってたんだって。

冒頭、事件の背景がかなり短く説明されるので、
あらかじめ概要を頭に入れておくと、すんなり映画に入れます。

これは、ネタバレなのか微妙な感想。

話の中心になる、アメリカ大使館からの脱出組の顔が、
なんだかパッとしないなあ、と思っていたら、
エンドロールで、「なんでこの顔か」に
反論しようのない種明かしがあって面白かった。
だって、こういう顔だったんだもん、っていう。 

2012/02/06

アンチ・クライスト

そういえば、このまえアンチ・クライストも観たよ。トラウマが残った気がするよ。

追記:
さすがに、時間がなくても書いちゃおうと思ったとはいえ、適当すぎる…。
同じく、史上稀に見る欝映画って言われることもあるらしい、
ダンサー・イン・ザ・ダーク」は、僕にとっては非常に意地悪く、徹底した悲しい出来事を通して希望を描いていた気がするから、ツラいけど観て良かったと思っていたんだけど、

以下、ネタバレ。

というのは、「ダンサー・イン・ザ・ダーク」では、ラストで、主人公がそれまで幻想の中で歌いあげていた自分の歌を、ついに現実世界の中で高らかに歌い上げるから。
最悪の悲劇的結末と同時に彼女自身の開放というカタルシスも味あわせてくれる、ある意味で劇的な救いを描いた映画だったと思っていて。

「アンチ・クライスト」は、そういう救いは無くて、不信と絶望が全編を覆っている気がして、それがなんというか、爪痕として残るような気がした。
モノクロのスローモーションの映像は、ものすごく美しいんだけど。

「哀しき獣」

哀しき獣」を観てきた。
久しぶりに楽しみすぎて、シネマハスラーの同作品を扱った回を後回しにして、シネマート新宿へ。自由席かと思ってたけど、全席指定だった。以前に、「イリュージョニスト」を観た時は自由席だったような気がするけど、思い違いかな。

ある予期しない事態を迎えたところから、ずっとハラハラしっぱなし、生々しい暴力の連続で飲み物を飲むのも忘れて夢中で観てしまった。
激しい暴力と、緊張感のあるシーンの中でも滑稽さを感じるような描写があって、ほとんど苦味でできてる、カカオ99%のチョコレートみたいな印象。 いや、面白かった。
今まで観た韓国バイオレンス映画って、エモノがナイフとか鈍器とかが多かったような気がする。それが、ガンアクションよりも生々しくて、とても良い。そういえば、ある人物がとっさに使ったある“武器”に、会場で笑いが起きてた。

パンフレットも買った。


観終わってすぐは、エンドクレジットのオマケがあるがために、ややヌルい印象になっちゃって残念だと思ってて、実際シネマハスラーでは宇多丸さんが、それを「監督の最後の優しさ」 だから、嫌いになれないと言っていたけど、むしろ…

以下、ネタバレします。

あの人がのほほんとしている(ように見えたけど…。実際あまり詳しく語られてないから、そういうことなんだよね?)おかげで、主人公はああいう災厄の渦中に身を投じて、獣と化したわけで、ある意味「合葬」されるよりも、よりシビアな現実を突きつけるラストになってる気がする。つまり、優しさというより、トドメなのでは…。
と思ったんだけど、どうなんだろ。韓国人が見れば、あの場所がどこで、どういう意味があって、とかそういう見方もできるのかな。  そして実際、それで見方が変わる気もする。あれが着いた先が韓国なのか、中国なのかで。


2011/06/27

最近見た映画

なんとなく、最近PSNの事件もあって、ウォーゲームのことを思い出したので、観直してみました。

けっこう忘れられてる良作だと思います。
ここ10年くらいの間に映画に出てくるハッカーは、危機的状況でもミスタイプ一つなくキーボードが打てる! みたいな描き方が多い気がしていて、あんまり面白くないなーなんて思っていたところなので、リアル(だと思わせる)な描写が多いのは良かった。

中盤のレーダーに映る敵機のくだりは『パトレイバー2』の元ネタっぽい。この作品大好きなので、そこでも感動。完全にこんなシーンがあったなんて忘れてた。

作中に出てくる戦略シミュレーション用コンピュータ、WOPRのデザイン、カッコイイ。
このやたらピコピコしてるのは、例えばホントにスパコン作ってる人からしたら、どう見えるんだろう。

ちょっと別の話。映画見ても感想なかなか書けないし、この閉じたブログで一人の意見を見てもそんなに観ようかなという気にならなそうなので、またCinemaScapeでもちょこちょこ書いていこうと思います。
良かったらそちらも是非(このブログに読者がいれば)。

CinemaScapeは一言コメントから、しっかりしたレビューまでかなり充実したいいサイトです。
CinemaScape-映画批評空間-

ウォーゲームのページはこちら
CinemaScape/ウォー・ゲーム(1983/米)


あと、デッドサイレンスも最近観ました。
CinemaScape/デッド・サイレンス(2007/米)

追記
おお、書き忘れた。ハッカー映画で一番好きなのは、『スニーカーズ』です。
CinemaScape/スニーカーズ(1992/米)

2011/02/08

RED

この前見た映画のメモ。

ツボなキャストのRED。

モーガン・フリーマンの扱いがひどいし、なんかメインストーリーがむしろ恋愛なのが違和感あったけど、

中盤のジョン・マルコビッチのキレた演技は良かった! どんくさそうに見えて、実は最強のブルース・ウィリスも良かった。

しかし、おかげでソーシャル・ネットワークは見逃しそう。


John+Malkovich+redMorgan+Freeman+RedRed+PosterRed+Movie

2010/09/14

Staff BENDA BiLiLi

週末に、渋谷のイメージフォーラムで、「Staff BENDA BiLiLi」を観てきた。

staff-benda-bilili.jpg

細かいことはオフィシャルサイトで載っているので省くけれど、本当に力強く歌う姿に勇気づけられた。
まず予告の「ペルシャ猫を誰も知らない」で涙ぐんでしまい、冒頭の「Tonkara(ボール紙)」ですでにボロ泣き。

オレはかつてボール紙の上に寝ていたが
ツキに恵まれてマットレスを買った
同じことが起こりえるんだ、お前にも、彼にも、彼らにも
人間に「再起不能」なんてことは絶対ない
お前にもチャンスが予告なしに訪れる可能性もある
人生に「遅すぎる」なんてことは絶対ない
いつの日かオレも一花咲かせるから

ひとりの人間の人生についてとやかく言っちゃいけない
誰も自分でその人生を選んだわけじゃないから
マカラからやってきた子供の人生についてとやかく言っちゃいけない
誰も自分でその人生を選んだわけじゃないから


カッコよすぎるよ。その歌も歌詞も、改造自転車のチョッパー風車椅子も。
特に自分で発明した(ホントに? 凄すぎる!)一弦ギターを寡黙に弾くロジェが、パリのフェスで演奏した「クルナ団」についての歌で披露するボーカルが素晴らしすぎてボロ泣き。

いい映画でした。

蛇足ながら、渋谷のイメージフォーラムって、大学の時出会ったかわなかのぶひろさんと、大山慶さんのイメージが強くあって、なんとなく玄人向けなイメージで足が向かなかったけど、面白そうな映画がいっぱいかかっててもっと行きたいなーと思ったのでした。

2010/09/06

3D

3Dは、どうなるのか。

大好きなTRONの続編、「TRON LEGACY」について、

“『アバター』で使用された3D制作システムをさらに改良した最新技術が使われたというだけあって、手前の被写体から奥の背景まですっきりとクリアに見通せる奥行き感が美しく、思わず恍惚となってしまう。CGで構築されたバーチャル空間の巨大建築物やクールなインテリアデザインと3Dとの相性もいい。”☞『トロン:レガシー』7分間の特別映像で3Dの進化を実感 | WIRED VISION
http://wiredvision.jp/blog/takamori/201009/201009032355.html


という記事を見て、おお、期待!となる一方、

「バイオハザードIV」が、もろにマトリックス風、かつ、斧やら手裏剣?やらが3Dで飛び出します!な予告を見て、どうでもいいやー、って気分になったり。



結局、フリスビーが飛ぼうが、手裏剣が飛ぼうがどうでも良くて、映画そのものが面白いかどうかな気がするのです。

そんななか最近の眼福映画ナンバー1が、「インセプション」。監督のフェイバリットがもろはまりで、いろんな映画のいいシーンを集めまくったようなところも良かったけど、とにかく画面を見ていて気持ちがいい。

タマフルの映画評でクリストファー・ノーランは、撮影にIMAXカメラを使っている、という話を聞いて、だから、臨場感とか迫力とかが凄いのかなーと思ったり。
具体的にどう違うのか、IMAXシアターで見なくても凄いのか…、そんなことをいろいろ考えていると、また観に行きたくなる。

2010/07/23

ヴィンセント・カッセルからM.I.A

notre jour viendra - feature film trailer from ROMAIN-GAVRAS on Vimeo.



ヴィンセント・カッセルが相変わらずカッコ良すぎる…監督はRomain Gavras。PVを主に手がけている監督の長編映画みたい。ヴィンセント・カッセルを見たいがために、また「憎しみ」を見直したくなってきた。前探したときはVHSしかなくて諦めた。



Youtubeでトレイラーを探したけど、日本語だとなんか見つからない…。
上の動画もファンが自分で編集したものらしいです。

で、Romain Gavras監督に話を戻すと、最近よくラジオでもかかってるM.I.AのBorn Freeもこの監督の作品だった。

M.I.A, Born Free from ROMAIN-GAVRAS on Vimeo.



PVでここまで暴力を直接的に描いたものって、初めてみたかも。

M.I.Aは、
Missing In Action(戦闘中行方不明)の略で、
連絡の取れないLTTEのメンバーとして活動中の父に対するメッセージである。
http://ja.wikipedia.org/wiki/M.I.A.

日本のファンは、こういう音楽に対してどういう感情を持って接しているんだろう。

2010/07/19

Future

久しぶりに一人で映画を観てきたんだけど、
隣の席が非常にはずれな片だったので、本編にほとんど集中できなかった。
そのことは、映画の感想と併せてまた書こう。

むしろ、予告編の「トロン レガシー」が一番興奮したので、とりあえずポスト。
「トロン」はゲームの中に入っちゃった〜!な少しお気楽なイメージがあったけど、かなりシリアスな予告編…。

ディズニー制作の映画は、きつい暴力描写とかがなさそうなイメージだけど、どうなるんだろう…。かなり楽しみ。



そして、以前に見かけた建築を勉強している方の卒業制作の一部。こういう未来には、もはや今の人間とはかけ離れた知覚を獲得しないと、適応していけないような気がする。

Augmented (hyper)Reality: Domestic Robocop from Keiichi Matsuda on Vimeo.

2010/02/09

DarumaLove

もう夜遅くて、カメラ持って出られないから、思わず撮ってしまった…。
はやく寝ないと風邪なおんないぞ、俺。

2010/02/08

かいじゅうたちのいるところ

where the wild things are

観たの結構前になってしまったけど、良い映画だと思いました。
子供から大人(そしてかいじゅうたち)の持ってる孤独感が必ずしも通じ合わずに、エンディングを迎えるところとか、大人だなー、と。
寂しい、現実に不満を抱くあるかいじゅうの繊細すぎる夢のジオラマのシーンは胸を打たれました。

ただ、なんというかあちら側の世界に行ってから、壊れそうな少年とか、日に日に汚れていく服装とかがリアルなのに、一切何かを食べるシーンが無かったのが、なんとも得心がいかない…。
肉食なんでしょ、かいじゅうたちは。でも、そういうシーンが何もないから、喰らわずして心を通じ合わせようとした重大性とかが軽い気がするんです。というか、無駄な要素を省くためにリアリティを失うような大幅な省略をしていると思うんだけど、テーマはすごく現実的な身近な問題だから、なんかこう、歯車がいまいち噛み合わなかった気がする。「パンズ・ラビリンス」の方がそういう映画としての一体感はすごくよくできてたんじゃないかな。

音楽はすごく良かったです。でも、映画の少年のイノセンスとセットになってな気がしました。チャイルディッシュな男の子の歌声に萌えるなら、サントラは買いなのかなーと思ったり。

余談ですが、観に行った新宿ピカデリーは週末ということもあってか、大混雑でした。映画って完全に娯楽の王道に返り咲いたのかなと、そんな風に思いました。

2010/01/25

AVATAR

川崎109シネマズで、IMAXの吹き替えでアバターを観てきました。
会場はかなりの入り。エントランスには次回以降、売り切れの張り紙も。

avatar.jpg

3D映画として素晴らしいできだという噂を聴いていたので、
せっかくなら、と川崎のIMAXシアターで吹き替え版で観てきました。

感想書こうと思ったけど、もはや今週も時間切れ。
少しづつ追記していこうかな…。
ちょっとだけ…アバターは自身の鏡、のはずが主人公がどんどん現実に愛想を尽かして逃避していくように(しか)見えなくて、パンドラが主人公にとっての最も身近な逃げ場所のような気がしてしまった。人間への、(少なくとも大佐に従っているだけの)兵士たちへの殺害に葛藤とか、もすこし感じてもいいんじゃないかな。

追記 100126
かなりジブリ映画の影響を受けているシーンが多いような気がした。
動物と心を通わせるための触手は、ナウシカのオームの触手のような、
森で生きる人々が主人公なのも宮崎駿っぽい気が。
最初はもののけ姫みたいだと思っていたけど、だんだん平成たぬき合戦ぽんぽこに似てると思うようになっていった。
雰囲気としては、もののけ姫っぽいのに、なんでぽんぽこを思い浮かべるんだろうと思っていたけど、今日になってはたと思いついた。

人間対たぬき、人間対ナヴィというシンプルな対立が似ているのかな、と。
もののけ姫は、たたら場対もののけ、そして両者をつなぐものとしてアシタカがいて、
観客の視座が確保されているけど、ぽんぽことアバターはそういう第三者的な立場の人がいないんじゃないかと。
両方とも、だから、個人的には最後までどちらかに強く感情移入ができなかった、というのは少し残念。

あと、細かいけど、
アバターが仮にも生き物として作られているなら、活動をつづけるうちに、
脳が自立して活動しはじめて、ある程度単なる器として以上のものになりはじめる——
という描写があっても良かった気がする。
でないと、ラストのドコドンダンスであっけなく転生することに説得力がないような。
テクノロジーでアバターを器として制限していた(もしくは、ソウルを移し得なかった)限界やリミッターが、パンドラの生命力が超えさせた!という感動がなかった。

いや、面白かったんですが。
こういう瑣末なことを誰かと話せると、映画を観たって気になるんです。
自分としては。

2009/12/24

Smokin' Aces

ちょっと前に見た。
イカれたキャラクター勢揃いで、テンポよく進むかと思いきや、中盤でちょっとだれるのが残念。
死体発見してまごまごしてたら、撃たれて退場とか…。ドンパチ始めるための口実にされただけでは…。
でも、何人かのプロの手口の描写はじっくり丁寧で楽しめました。
マフィア気取りのマジシャン、バディ・イズラエルの演技はすごく良かった。ジェレミー・ピヴェン。他の作品も見たいけど、未見で気になるのはブラック・ホーク・ダウンかな。

smokinaces20.jpg

2009/11/04

マイケル・ジャクソン「This is it」

マイケル・ジャクソンの最後のライブのリハーサル映像を映画化した「This is it」を観てきた。

13ee880e19ef189f0e52-L.jpg

http://www.sonypictures.jp/movies/michaeljacksonthisisit/

祝日前日の深夜1時50分からの回。帰れなくなった人も多かったと思うけど、カップルでわざわざ来た、って人も多かったような印象。

彼のステージにかける情熱や、素晴らしいパフォーマンスをたっぷり見せてくれた約2時間。大きいスクリーンと、低音が振動として伝わってくる映画館で観てこそ。
自宅のテレビじゃ、どう頑張ってもライブを前列で観ているかのような臨場感は出せないし、基本的に曲を次々聴かせる構成になっているから自宅じゃ興味が持続しないと思う。ファンならいけそうだけど、ファンなら映画館行ってるだろうし。

観ているうちに、むかし録画した衛星放送のマイケルPV特集をしょっちゅう観てたことを思い出した。いつの間にか、ゴシップにうんざりしたり、いろんなことに興味を持ち始めたりして、テレビで彼が報道されても何とも思わなくなっていた。
でも、気づいたら手と足でリズムをとって、笑顔でスクリーンを眺めていた。上映終了後には拍手も起きた。きっとみんな、素晴らしい人を亡くしたなあと思っていたんだろう。

でも、この映画が上映された一番のキッカケである、マイケルの死には全く言及されず、最終的には彼の「みんなで地球を救おう」というメッセージに焦点があてられるのは違和感がある。
そんな、誰にでも受け入れられそうな、一般的なメッセージにしなくても、彼の音楽とダンスとは永遠に失われた、せめて最後にみんなで見よう、惜しもう、でいいんじゃないだろうか。
最後の地球とともにメッセージが出てくるシーンは、教科書に載ったWe Are The Worldみたいだ。歌で伝えようとしたメッセージが急に美談という型になってしまうと思う。

とまれ、リハーサル映像ならではの舞台裏のあれこれも興味深くて楽しかった。バックダンサーのひとりにディレクターが「それがアドレナリンだよ、ベイビー」なんて声をかけたり…、そんなセリフ、デスクワークじゃ絶対使わない。
彼の衣装担当の話とか、科学者たちも参加した最先端の挑戦的な衣装なんだって!個人的には、あの衣装のセレクトや、指のテーピングとかの謎を解明して欲しいんだけど…。エピソードとかあるのかなぁ。

あ、最後に。
上映開始直後に「ポゥ!」って叫びがあったんですが、てっきり酔っぱらいがふざけて叫んだんだと思ってましたが…。もしかして演出?

2009/05/29

Appleのこころがわり

AppleがiPhone用電子ブックリーダーをApp Storeに登録拒否したらしい。

iPhone電子ブックリーダーが「発禁」に:理由はインドの古典 | WIRED VISION

米Apple社が、『iPhone』用電子ブックリーダーを『App Store』に登録するのを拒否した。著作権のない書籍を提供する『プロジェクト・グーテンベルク』を利用するものだが、問題になった本とは。

古代インドの性愛の経典『カーマ・スートラ』の検索やダウンロードが可能だからという理由だ。

Apple社は通常、不快感を与える可能性があるiPhoneアプリのコンテンツに対しては厳しい姿勢をとっている(日本語版記事)が、ユーザーが手動で検索してダウンロードする必要があるコンテンツを理由にアプリを拒否したのは、筆者が知る限りでは今回が初めてだ。 Montgomerie氏は、[Apple社が提供するブラウザー]『Safari』でググれば簡単にカーマ・スートラを検索できるのに、と指摘している。


プロジェクト・グーテンベルクを利用していることに対して、電子書籍などのコンテンツ提供会社への配慮で難癖をつけたんじゃないかと勘ぐってしまう。
「『Safari』でググれば簡単にカーマ・スートラを検索できるのに」という指摘ももっとも。むしろ、この論で行けば「Safari」はそっこく“発禁”処分だろう。Appleの「1984」で見せた姿勢とはまったく逆。残念。



本家「1984」は未だDVD化されてないみたい。レンタルビデオ屋でVHSを買って持ってるけど、テープ切れそうでまだ見てません…。DVD変換サービスとか使ってみようかな。

CinemaScape/1984(1984/英)

そのうち原作も。

Amazon.co.jp: 1984年 (ハヤカワ文庫 NV 8): ジョージ・オーウェル, 新庄 哲夫, George Orwell: 本

2008/11/25

メモ(本・映画)

『ブラインドネス』 2008年11月22日公開
監督:フェルナンド・メイレレス
原作:ジョゼ・サラマーゴ『白の闇』(NHK出版)
出演:ジュリアン・ムーア、マーク・ラファロ、伊勢谷友介、木村佳乃、ダニー・グローヴァー、ガエル・ガルシア・ベルナルほか
原題:BLINDNESS/2008年/カナダ・ブラジル・日本合作
配給:ギャガ・コミュニケーションズ      
公式サイト:http://blindness.gyao.jp/

2008/08/29

AVP2−青春、アウトロー、ホラー



AVP2エイリアンヴァーサスプレデター2を休日に見た。正直がっかり。自分の好きなシリーズ映画がどうなっていくかはかなりどきどきするものだけれど、今回のAVP2はシリーズにきっちり引導を渡した感じ。悪い意味で。いろいろネタバレもあると思うので、もし未見の方がここを読んでいるなら、ご承知おきください。
いろいろと言いたいことはあるのですが、ともかく今まで大事にしてきた設定やらしかけやらがどんどん軽くなっているのが一番残念な気がする。リプリーが地球にエイリアンを持ち込ませないために必死に戦ったのに、いきなりコロラド州に降り立っちゃうし。
チェストバスターのおなじみのシーンも第一作での絶妙な静と動を対比させたシーンとは違って、序盤でいきなり。あれ、潜伏期間ってもうなくなったんだっけ?
プレデターも、エイリアンを追っかけてるくせに寄り道して人間血祭りにあげてるし…。もともと非力な地元民VSプレデターでは見ていてかわいそうなだけな気が…。肝心のエイリアンとの対決シーンはカメラが揺れてて船酔い状態。しかも、プレデターのろい!
ストーリーも、保安官と地元の悪兄弟&ヒロイン、すれ違う母娘、などなどいろんな人々が絡み合いすぎて、誰が主人公なのやら…。AVP1はラスト近くの青春爆風ダッシュを除けばまあまあ面白かったのでホント残念。
こういう、どんどん派手になって、しかしつまらなくなっていく映画を見ると、ミミックの続編はすごいなと改めて思う。もっかいくらい見てもいいかも。あのシリーズ。

2008/07/30

スティーブン・キングの「N」

Nishere.com: Stephen King's "N." - An original video series

スティーブン・キングの新作がネットで配信。MARVELと組んでビジュアルノベル形式で。


スティーブン・キングは、短編集の「ナイト・シフト」や「スケルトン・クルー」などから始まって、長編もいろいろと読んだ。超常現象や、クリーチャーの出てくる話は途中が面白くてもラストでがっかりさせられることが多くって、最近はほとんど読んでいない。読んでる途中は、「どうなる、どうなる!」って感じで面白いだけに、ラストでがっくり二倍。でも読んでるあいだは楽しいからまた手が伸びてしまう。

以前、ジョン・ダニングの「死の蔵書」を読んだときに「キングはミザリーを読んだときには素晴らしい作家だと思ったが、その後エルサレムズ・ロットを読んだら同じ作家とは思えなかった」といった一文が出てきた。激しく共感した。「ミザリー」「スタンド・バイ・ミー」「ゴールデン・ボーイ」「刑務所のリタ・ヘイワース」などでは、狂ったファン、地元の不良、犯罪への憧れ、冤罪——そういった身近(まあ、狂ったファンはいませんが)な恐怖をエッセンスにして、リアルな恐怖を描いていると思う。映画版の青春映画としての「スタンド・バイ・ミー」も大好きですが。

ただ、クリーチャーものでも「霧」だけは怖かった。フランク・ダラボンの「ミスト」は見たいけど、耐えられなさそう。しかし、衝撃のラストの内容を、キングは賞賛したらしい。キューブリックの「シャイニング」が”愛”を描けていないと、オリジナル版を制作した人の言動じゃない気が…。逆説的な応援?ふーむ。

ああ、タイトルを忘れてしまったけど…。短編集の高層ビルの外側を一周する話や、いじめっ子の幻影につきまとわれる話も怖かったなぁ。