2010/07/05

むかしの雑誌

昔の雑誌を処分しようと思って引っ張り出して、もったいないからついつい読んでしまう。
デザイナーのざっくばらんな対談があって、ものすごく面白かったので、ここに少しだけ引用。
誠文堂新光社 PORTFOLIO Vol.1 No.35 Feb./Mar. 1991
「馬場雄二の[CI裏話探見談]①亀倉雄策」

お金にことや、デザインの現状に対する厳しい意見やクライアントへの希望、制作時の気分を盛り上げる方法などなど…。

いま、こういうざっくばらんな対談って読める雑誌あるのかな。Twitter? うーん、本屋でいろいろ見てみたくなった。

馬場 Gマークのときの裏話を何か。
亀倉 あれは、ただの仕事でね。役所は金がないんだからまったく。(笑)
馬場 いやいや、どうも。その点NTTは◯千万ですか……。
亀倉 日本人としては最高の2500万円もらいましたがね。でも外国人の4分の1ぐらいですか。

すごい…。しかし、ただの仕事って、無料って意味なのかな。

馬場 制作意欲を盛り立てるための何かはありますか。私の場合はディスコ調のフックトオンをBGMに使って気分を乗せますが。
亀倉 そんなものうるさくて。静かなほうがいい。

初めてフックトオンって言葉を知りました。

馬場 小数点がつくとつい信じちゃいますね。それに色彩学者はどうしてみんなセンスの悪いネクタイをしてるんですかね。
亀書 その通り。1人も色彩センスのいい人見たことないね。ところで君はいいネクタイしてるね。
僕のデザインじゃないか。(笑)


色彩学者をバッサリ。こういうくだり、なんだかすごくいいなあ。

結局、自分の部屋の収容能力が限界を迎えているので、少しづつ処分は続けるのだけど、やっぱり雑誌は10年、20年単位でとっておいて読みなおす時の楽しさがハンパじゃない。
特集が気になって買った35年前の別冊太陽には、アラーキー撮影の井上陽水の上半身ハダカで花を握り、その手で頬杖を付いた写真が…。写真載せたいけど、まずいんだろうなあ。
ちなみにキャッチが「男になるよ、きっと」。

2010/06/11

Words of the day.

これからはじめることをすべて正確に知っているなら
そのことをやって、いったい何になるというのだ。
すでに知っているのなら面白くも何ともない。
別のことをした方がまだましというものだ。

パブロ・ピカソ


ピカソの本名は、
パブロ・ディエゴ・ホセ・フランシスコ・デ・パウラ・フアン・ネポムセーノ・マリア・デ・ロス・レメディオス・シブリアーノ・センティシマ・トリニダード・ルイス・イ・ピカソ、だそう。
なんか説得力がある。
自分の名前すら、ともすれば曖昧になっていくような意識のなかで、新しい何か、確かな何かを求めていたのかもしれないと。

しかし、寿限無を地でいくような話。こちらは、
じゅげむ・じゅげむ・ごこうのすりきれ・かいじゃりすいぎょのすいぎょうまつ・うんらいまつ・ふうらいまつ・くうねるところにすむところ・やぶらこうじのぶらこうじ・ぱいぽぱいぽぱいぽのしゅーりんがん・しゅーりんがんのぐーりんだい・ぐーりんだいのぽんぽこぴーのぽんぽこなーの・ちょうきゅうめいのちょうすけ



このあいだ、住民票の名前が変更になったという通知を受け取った。
JIS2004問題が波及して、自分の名前の1文字が、略字体から旧字体に変更になったらしい。
別に字体が変わることについては、ふーんというようなものだけれど、
旧ソ連を舞台にした、チャイルド44という小説を読んでいたので、ああ、俺も日本という国家で生きてるんだな、と強く思ったり。



チャイルド44、かなり面白いけど、いろんな非情さがツラい。だいたい、このタイトルからして大惨劇そのものを表してるし、あらゆる歪んで壊れた家族が描かれるし、国家も壊れているし、あらゆるものがズレた世界のなかで孤独。
ただ、それだけに主人公の行為がカッコよく見えるんだよな。

ジェフリー・ディーヴァーの作品をジェットコースター・ミステリー!なんて言って喜んで読んでいたけど、なるほど至る所に安全バーがあったし、それを完全に頼りにして読んでたなと。
こっちは、誰もが振り落とされていくボロボロのジェットコースターでゴールまでたどり着く、って感じかな。でも、ライムシリーズも待ち望んでおります。



はい、まとまらないまま終わります。あーあ。

2010/03/27

Apple Pro Speakerをステレオミニジャックから鳴らす

昔の雪見大福型iMacに付属していたProSpeakerがUSBから給電する、特殊なジャックなので、
なんとか普通のステレオミニジャックにつないで聴きたいなと思ってました。

以前は、ProSpeakerをミニジャックに変換できるiFireがあったらしいけど、FireWireからかACアダプタからの給電しかできないってのはちょっと不便だし、8000円くらいするらしい。

なので、思い切ってケーブルを切断して、乾電池で使えるベビーアンプと繋いで、
無事音をならすことができました!
余っていたUSBも一緒につないで、MacからUSBで給電もできるように。

(!)再生すると、いきなり音が鳴ります


基盤むき出しのままで使うのも壊しちゃいそうなので、ケースを買いに行ったのはいいけど、ちゃんとサイズを測っていかなかったので、あえなく収納できず…
むりやり、そこらにある厚紙で即席ケースにin…

P3150618.JPG

まあまあ可愛いので、とりあえずこれで使ってます。
iPhoneからもいい音で鳴ります

2010/03/15

Words of the day.

3月半ばに会社が移転する。
で、耳が痛いお言葉。

掃除をしなさい。
Sweep.


grapefruit juice
オノ・ヨーコ

予備校生時代に、図書館で借りたハードカバーのこの本を、
思わずすべて書き写したことを思い出す。
もともと、ドローイングをやりたいと思っていたけど、
思うように自分のモチーフも感情も見いだせずにいた自分に、
イマジネーションを羽ばたかせる気持ちの良さを気づかせてくれた。

本とその周辺に関わりたいと思うのは、
大学入学後だけど、こういう経験もまた、いまの自分を形作る要素のひとつだったんだろうな。

いま一番好きなのはこれかな。

思い出を脳の片半分に入れなさい。
そこに閉じこめ、忘れなさい。
脳のもう片半分に
それを探させなさい。
Put one memory into one half of your head.
Shut it off and forget it.
Let the other half of the brain long for it.

ナンバーがいくつかなのか分からなくなるので、
これから、タイトルに連番を付けるのは止めます。

2010/03/10

オオカミと樽売り

MacBookの容量が一杯になってしまって、ファイルを整理していたらこんなテキストファイルが見つかった。
どういう経緯で見つけたのか…、知恵があれば人の命さえ救えるというところに感動したんだろうな。

作者はセルマ・ラーゲルレーフ? ニルスシリーズの作者の方なのかな。未読なので、いつか読もう。

 その昔スウェーデンのヘリェダーレン地方の山中で、オオカミが樽売りの男を襲った。冬の凍った川の上をソリで渡ろうとしている時十頭程のオオカミに追いかけられたが、男の馬は駄馬だったので逃げ切れるとは思えなかった。
 男はオオカミの吼える声を聞き追いかけてくるのを見ると、のぼせ上がり、ひたすら馬に鞭を当てていたが恐怖のあまり手足が震えるほどだった。そのまま山道を馬ゾリで逃げていると、男のほうに向かって、おばあさんが歩いてくるのが見えた。多分ソリに隠れて狼の姿が見えないのだろう。男はその時、おばあさんに注意をしないで素通りすれば、おばあさんが野獣の餌食になり自分は助かるだろう、自分と馬2つの生命を助けるには1つの生命を犠牲にするのが最善だと考えた。
 その時オオカミが激しく吼えたので、馬は驚いて狂ったように駆け出しておばあさんの前を通り過ぎてしまった。おばあさんもオオカミに気付いたようだった。
「俺がおばあさんの前を通り過ぎた時は、俺のほうが魔物に見えただろうな。」
 逃げられると一応安心したものの、すぐに彼の心は痛み始めた。彼は今まで一度も不名誉な事をしたことがなかったので、自分の一生はこれで傷が付いてしまったと思った。
「俺にはおばあさんをオオカミの餌食にさせる事はできない!」
 男は馬を後戻りさせ、不機嫌そうにおばあさんをソリに引き上げた。
「お前の為にオオカミに追い付かれれば、俺も馬も死ななけりゃならないんだ!」
男は猛烈に走ったが、後ろからオオカミのハアハアと息をするのが聞こえたので追い付かれたと男は悟った。
「もうだめだ、お前を助けてやろうとしたせいで結局俺もお前も死ぬんだ!」
 男は叫んだ。
 おばあさんは今までずっと黙っていたが、
「どうしておまえさん、樽を投げ出して荷を軽くしないの?明日引き返して拾っていけばいいんじゃないのかい?」と、言った。
 男は、そんな事すら思い付かなかった自分に呆れ、おばあさんに手綱を取らせて樽を投げ捨て始めた。オオカミは氷の上に投げ出されたものが何か確かめようと立ち止まったので、ソリは少しオオカミを引き離す事ができた。
「これでだめなら、私はお前さんが逃げられるようにオオカミに身を投げ出すからのう。」と、おばあさんが言った。
 その時、男はソリの上から大きな樽を投げ出すところだったが、手を止めて考えた。
(馬と俺は不自由のない身だ。その俺たちの為に、このばあさんをオオカミの餌食にする事はない。何か助かる方法もあるだろう。…うん、あるとも。ただ、その方法が俺に見つからないだけなんだ。)と、彼は思った。
 彼は樽を投げようとしたが、また手を止めてハッハッハッと笑い出した。
 おばあさんは驚いて、気は確かなのかと男の顔を見たが、男のほうは自分の間抜けさを考えておかしくなったのだ。どうしてもっと早く気が付かなかったのだろう、と。
 男はおばあさんに、
「俺はみんなが助かる方法を思い付いたよ。お前、このソリにのって村まで走っていき、村人に助けに来てくれと頼むんだぞ。」
 そう言って、男はオオカミがソリのすぐそばまでくると、いちばん大きな樽を氷の上に投げ出して下向きになった樽の中に潜り込んだ。
 オオカミどもは、中にいる男をどうすることもできない。
 男は樽の中で寝転びながらオオカミどもをあざ笑っていたが、やがて
「これからは、俺は何か困った事があったらこの樽のことを思い出そう。俺は自分に対しても他人に対しても、不正な事をする必要はないんだ。物事を解決するみちは、見つけようと思えば、いつでも見つかるものなんだ。」
と、言ったのだった。


Nils Holugerssones underbara resa genom Sverige
By Selma Lagerlof 1906-1907

2010/03/04

こまぎれ

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こまぎれにいろんな仕事を同時進行してると、どうにもなんだか。
頑張って泳いでるけど、全然前に進まない感じ。落ち着いてゆっくりやれば遅すぎるし、急げば失敗する。そこんとこ、もともとカナヅチだからよく分かる。
ストリックランド曰く、「水に落ちたら、泳ぎがうまかろうがまずかろうが関係ない。 とにかく這い上がらねば溺れる」
這い上がれる日が来るか、ずっとこのままたゆたうのか。

2010/03/03

デザインの力



素晴らしい講演。
他の新聞も同じようなアプローチをしたときにどうなるか?同じデザインで電子書籍になったらどうなのか?とか、いろいろ考えることはあると思うけど、勇気づけられる言葉の数々。
そして、デザイナーはただ、机に座っていろいろな関係に板挟みになって苦しむだけの存在ではないと思わせてくれる。
「デザイナーに力を」、それはそれぞれの自分の領域を勇気を持って飛び越す、ひと対ひとの関わりへの欲求だと思った。

日本語字幕付きは
ジャチェック・ウツコは問う「デザインは新聞を救えるか?」 | Video on TED.com