2009/09/05

世界をつくる

若手作曲家の藤倉大さんの記事。
東京駅の騒音解決方法の提示——すべてのホームのチャイムを完全に計算された不協和音で構成する——から、作家の紹介をはさみ、日本人作曲家の管弦楽作品の優秀作に贈られるという、尾高賞作品「シークレットフォレスト」の試みを紹介する。

尾高賞受賞作品「シークレット・フォレスト(secret forest for ensemble)」。壇上に並んだ9人の弦楽合奏と、客席の四隅や中央に配置された木管、金管奏者8人がともに演奏する。映画の効果音に使う筒状のレインスティックの雨音と響き合い、森の中にいるような幻想的な空間がホールに広がった。
この曲で、藤倉はある実験をした。木管、金管奏者には、複数の楽譜があり、奏者がどれを演奏しても弦楽奏者との「計算されたハーモニー」が成り立つ。「未来の」東京駅ホームのように――。
藤倉は、作曲という作業を黒澤明の映画になぞらえる。エキストラ一人ひとりの動きまで完全に計算された「隠し砦の三悪人」のワンシーンのように、どこを切り取っても完璧な映像。

今度、CDを探して聴いてみよう。
で、はっと何でカラオケの映像があんなにスカスカした印象をうけるのかが分かった気がした。見えない部分にまで、その世界が広がっていると思えないんだろうな。

朝日新聞グローブ (GLOBE)|Breakthrough -- 突破する力 藤倉大
http://globe.asahi.com/breakthrough/090727/01_01.html

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