2010/09/16

モニタとプリントアウト

読みやすさと理解は相反?:電子書籍への提言 | WIRED VISION
を読んで。

この記事では、電子書籍に対して理解しやすくするために、
読むことを「難しく」する機能が欲しいと思う。例えば、フォントをわざと変えたり、画面のコントラストを下げたり、白黒を反転させたりといった機能

を追加することを提言している。

画面上では間違いが無いように見える文章も、実際にプリントアウトしてみると間違いを発見しやすい


という経験から、それは

紙の上では、慣れていないことから少し緊張が与えられるため、読むことに意識化する


からじゃないかと言っているのだけど…

つまり、電子書籍(この場合Kindle)では、読みやすすぎて、内容に意識を集中できず読み飛ばしているのでは、と仮説を立てて最初の提言に至るのだけど、そうかなあ。

プリントアウトすると間違いを発見しやすいというのは、すごく分かる。
ただ、「慣れていないことから少し緊張が与えられる」っていうのはどうなんだろう。

Kindleを使ったことがないから、そこは分からないけどPCのモニタに限って言えば、広さと距離の問題な気がする。

モニタで見る文字は、スケーラブルでスクロールも自在。どこまでも広がって、どこまでも近づける(制限もあるけど。たとえば6400%まで…とか)。プリントアウトすると、それがビシッと固定されるから、“見る”ことにフォーカスできるような気がするんだけどな。

なんか、あまりに違和感があったので思わずポストしてしまった。そんなにKindle読みやすいのかな。

2010/09/14

Staff BENDA BiLiLi

週末に、渋谷のイメージフォーラムで、「Staff BENDA BiLiLi」を観てきた。

staff-benda-bilili.jpg

細かいことはオフィシャルサイトで載っているので省くけれど、本当に力強く歌う姿に勇気づけられた。
まず予告の「ペルシャ猫を誰も知らない」で涙ぐんでしまい、冒頭の「Tonkara(ボール紙)」ですでにボロ泣き。

オレはかつてボール紙の上に寝ていたが
ツキに恵まれてマットレスを買った
同じことが起こりえるんだ、お前にも、彼にも、彼らにも
人間に「再起不能」なんてことは絶対ない
お前にもチャンスが予告なしに訪れる可能性もある
人生に「遅すぎる」なんてことは絶対ない
いつの日かオレも一花咲かせるから

ひとりの人間の人生についてとやかく言っちゃいけない
誰も自分でその人生を選んだわけじゃないから
マカラからやってきた子供の人生についてとやかく言っちゃいけない
誰も自分でその人生を選んだわけじゃないから


カッコよすぎるよ。その歌も歌詞も、改造自転車のチョッパー風車椅子も。
特に自分で発明した(ホントに? 凄すぎる!)一弦ギターを寡黙に弾くロジェが、パリのフェスで演奏した「クルナ団」についての歌で披露するボーカルが素晴らしすぎてボロ泣き。

いい映画でした。

蛇足ながら、渋谷のイメージフォーラムって、大学の時出会ったかわなかのぶひろさんと、大山慶さんのイメージが強くあって、なんとなく玄人向けなイメージで足が向かなかったけど、面白そうな映画がいっぱいかかっててもっと行きたいなーと思ったのでした。

2010/09/08

軍隊

世界の軍隊のリクルート用CFいろいろ。
この脳天気さ、びっくりする。

特にウクライナ。短絡的すぎるだろ。



元のページはここ。観切れないくらいあります。

The Best Military Recruitment Commercials From Around The World

2010/09/07

閉店

バーンズ・アンド・ノーブル(Wikipedia)が閉店を決めたそうだ。

driven out by high rents, the company announced on Monday.

Barnes & Noble to Shutter Lincoln Center Store - NYTimes.com


記事では、高い賃料が原因だそう。一体、賃料はいくらくらいなんだろう。
大型書店に行くと、やっぱりその場を歩きながら、いろんな本を眺めるのはすごく楽しいし、驚くような出会いがあるものだなーと思っていたけど、それは高い賃料や、売り場づくりの努力に支えられている、もしかしたら今後は簡単には望めない貴重な体験なのかもしれないと思った。

閉店つながりで、最近、HMV渋谷が閉店した。そのことを「やっぱり配信で買う人が多いのかな」なんて、簡単に考えていたけど、このブログを読んで、それだけじゃない、いろんな問題が複合したものなんだな、と思った。

閉店を発表する少し前、HMVの顔である渋谷店は大々的なリニューアルをした。その新装オープンに期待をかけた僕は、早々に足を運んで、絶句した。
リニューアルしたその店は、もう、ただ床面積の広いだけの、巨大な無個性店に変わり果てていた。
前述の看板設置スペースをいたずらに増やし、所蔵枚数をストックする棚を大幅に減らし、忘れ去られるべきでない過去の名番や、売れはしなかったが歴史を変えた名作は、ことごとく店頭から姿を消し、大型店の最大の喜びであるはずの、自分の為の一枚を探し出す楽しみを僕らから奪ってしまった。
この時、僕は、この店の終焉を確信した。

レーベル運営の悲喜交々:HMV渋谷閉店にまつわる僕の見解 - livedoor Blog(ブログ)


僕は、本が好きだけど、こういう売り場の楽しみは、主に古書店に行く時に感じていたように思う。外房の小さい町出身だから、大きい書店なんてなくて、小さい古書店のカオスが楽しかった。

一生かけても読み切れない量の本が世の中にあるのに、今、ここに、この本がある。ちょうど読みたかった本、しかもワゴンで100円!なんていう楽しみ。10冊少ししかない外国文学のコーナーにすごく面白そうな本を見つけて、すごくうれしくなるような。

でも、学生のころに行った書店で、そういう楽しみを求める気持ちも少し冷めてしまった。だいぶコンディションの悪い、昔から読みたかった本を見つけてレジへ持っていったら、値札が付いていなかった。
店番をしていたおばちゃんは、しばらく値段を探してから、ネットで価格を調べ始めた。しばらくして、「へー、この本高いのねー」と言い、定価の半額を告げた。

店主が不在の時の販売のオペレーションなのかもしれないけど、なんというかそういうことをされると、幻想が冷めちゃう。ネットで買える値段に揃えられてしまうなら、そっちで買うよ。ぼろい本なら、すこしでも値段に手心を加えるような、なんかそういうイベントが欲しいのに(もちろん、そんなことしないよってお店もあるだろうけど)。

こういう古書店普通なのかな。
近所にあるお店は、ホームレスの人が集めてきた漫画雑誌を大量に買い取って売りさばいてるし(買取カウンターにしょっちゅういる)、嫁がその店の本を買おうとレジに持っていったら「この本は買取できるレベルじゃない」って言われたらしいし(そんなん売るなよ)。

帰り道にフラッと寄るのが好きなんだけど。面白いお店に狙って行かなきゃだめだね。

2010/09/06

3D

3Dは、どうなるのか。

大好きなTRONの続編、「TRON LEGACY」について、

“『アバター』で使用された3D制作システムをさらに改良した最新技術が使われたというだけあって、手前の被写体から奥の背景まですっきりとクリアに見通せる奥行き感が美しく、思わず恍惚となってしまう。CGで構築されたバーチャル空間の巨大建築物やクールなインテリアデザインと3Dとの相性もいい。”☞『トロン:レガシー』7分間の特別映像で3Dの進化を実感 | WIRED VISION
http://wiredvision.jp/blog/takamori/201009/201009032355.html


という記事を見て、おお、期待!となる一方、

「バイオハザードIV」が、もろにマトリックス風、かつ、斧やら手裏剣?やらが3Dで飛び出します!な予告を見て、どうでもいいやー、って気分になったり。



結局、フリスビーが飛ぼうが、手裏剣が飛ぼうがどうでも良くて、映画そのものが面白いかどうかな気がするのです。

そんななか最近の眼福映画ナンバー1が、「インセプション」。監督のフェイバリットがもろはまりで、いろんな映画のいいシーンを集めまくったようなところも良かったけど、とにかく画面を見ていて気持ちがいい。

タマフルの映画評でクリストファー・ノーランは、撮影にIMAXカメラを使っている、という話を聞いて、だから、臨場感とか迫力とかが凄いのかなーと思ったり。
具体的にどう違うのか、IMAXシアターで見なくても凄いのか…、そんなことをいろいろ考えていると、また観に行きたくなる。

2010/09/01

電気ショセキ

電子書籍のニュースをぱらぱらと読んでいたけど、
まとまらないので、とりあえず感想だけでも少しづつポストしていこうと思う。

denki_syoseki

しかし、「電子書籍」って「電気ブラン」みたいな、いつかレトロなものとして懐かしまれてしまいそうな響きを感じてしまう。
「ほん」くらい突き放した、シンプルないい言葉ってないのかな。
「E本」…。

“大前提として「特定のビューワ・環境でないと読むことができない」という制約を設けてはいけない、と考えています。紙の本にはそんな制約なんてない”
ASCII.jp:iPhone/iPad規制と、これからの電子書籍

まつもとあつしの「メディア維新を行く」

やっぱり、特定のデバイスを持っていないと楽しめないという部分が、一番ひっかかる部分かもしれない。

iPadの電子“雑誌”も、どれだけ面白いものができても、iPadを持っている人の数を上限としてしか売ることができない。
ターゲットがiPad所有者とかぶるなら、十分な数だったりするのかな。


“Kindle3最大のポイントは日本語フォントが入ったことだろう。 フォントは1種類。丸ゴシックっぽい書体だ。”
「Kindle3」最速レビュー! iPad、旧Kindleと徹底比較(エキサイトレビュー)


新型Kindle発売のニュースを聞いて、これは買ってしまおう! 電子書籍時代だし! と盛り上がっていたけど、やめた(とりあえず)。
どんな文章も丸ゴで読まされるなんて!

決して上手くはない、いろんな制約がある、けどその中でデザイナーは苦労して書体を選んでいるはず。
そうやって選んだ書体が、それぞれのことばを強くしていくんだと思うんだけど。これは、デバイスの進化を期待するしかないのかな。
フォントを埋め込んだPDFは表示できるみたいだけど…