2008/10/16

小三治!

日経BPオンライン連載の茂木健一郎の「超一流の仕事脳」。「いちばん下からの目線 ? 落語家・柳家小三治 ?」の回を読む。
若い頃に、高座で大受けして自分でも面白く語れると感じていた時、師匠である柳家小さんから「お前の噺は面白くないな」と言われてしまう。こういうふうに言えば伸びるからと思って師匠が言ったのでなく、本当に面白くなかったのだと小三治さんは振り返る。それから本当の「面白さ」とは何かをずっと追い求めている。

そうだったんだ。最近友達から小さんを借りていいなあ、と思っていたところだったから、かなり惹かれる。
さらに、番組紹介文がふるっている。
 当代きっての名人と呼ばれる孤高の落語家・柳家小三治(68)。チケットは即日完売。無駄な動きを極限まで削ぎ落としたその話芸は「目の前の小三治が消えて登場人物が現れる」とまで称される。
 小三治が考える芸の神髄は、笑わせようとしないこと。駆け出しの20代、小三治は、のちの人間国宝、師匠の五代目柳家小さんから、芸を全否定された。本当の面白さとは何なのか、散々悩み抜く中で、光明を見いだすきっかけになったのは、昭和の大名人・古今亭志ん生の言葉だったという。「落語を面白くするには、面白くしようとしないことだ」。
 8月、小三治は、池袋での演芸場での真夏の10日間の寄席に挑んだ。池袋は、芸の見方が厳しい常連客が多く、落語家の腕が試される場所として有名だ。持病のリウマチに記録的な猛暑が追い打ちをかけ、体調を崩す小三治、連日、長蛇の列を作る客の期待に応えきる事ができるか。名人と呼ばれてなお、さらに芸の道を究めようとする柳家小三治の真摯な日々に密着する。

NHK総合「プロフェッショナル仕事の流儀」で10月 20日 (月)翌日午前1:10~翌日午前2:10に再放送!ビデオ撮らなきゃ。
「落語を面白くするには、面白くしようとしないことだ」、これは本当にそうかもしれない。若い人の落語は派手で動きがあって、声に張りがあるけど、語り口から滲んでくるとぼけた面白みっていうのは少ない気がする。
あの、とぼけた半分くらい何を言っているのか分からないような語り口で、黄金餅だとか藁人形っていう噺をやるから笑えるんだろう。テレビを見ていて物足りないのは、こういう人間の欲や非情さをリアルに描きつつ笑えるというのがないからだと思う。

落語の舞台を歩く
落語の舞台になった場所を訪ねてアーカイブにしてる!時間のある時にじっくり見てみましょう。

0 件のコメント:

コメントを投稿