2008/08/15

ジェフリー・ディーヴァー「悪魔の涙」



近所の古書店で、探していたジェフリー・ディーヴァー「悪魔の涙」を発見。休みに一気に読む。
世紀末の大晦日午前9時、ワシントンの地下鉄駅で乱射事件が発生。間もなく市長宛に2000万ドルを要求する脅迫状が届く。正午までに“市の身代金”を払わなければ、午後4時、午後8時、そして午前0時に無差別殺人を繰返すとある。手掛りは手書きの脅迫状だけ…FBIは筆跡鑑定の第一人者パーカー・キンケイドに出動を要請した。
内容(「BOOK」データベースより)

リンカーン・ライムシリーズにも登場する、パーカー・キンケイドが主役のサスペンス。ライム・シリーズと同じく、善き者、悪しき者の視点が交互に描かれ緊迫した対決をじっくり味わうことができる。これを「傍目八目型サスペンス」と名付けたい。いや、よくある構成なのかもしれないけれど、ちょっと前にリンカーン・ライムシリーズと同じ匂いを嗅ぎ付けて読んでみた、パトリシア・コーンウェル「証拠死体」が期待外れだったので特にそう感じるのかも。
ただ、タイトルの「悪魔の涙」は筆跡鑑定用語だそうで、ここから様々な情報を得て犯人を追いつめていくのだが…。やっぱり結末が最初にあって、そこにいたるまでの紆余曲折を考えて、タイトルに結実した…、という「都合いいなー、それ」的な展開な気も。ただ、さくさく読めて楽しめました。

0 件のコメント:

コメントを投稿